藤間秋男の老舗企業訪問

第1回

株式会社山本海苔店

代表取締役 6代目山本德治郎

海苔ひとすじ
革新の連続が伝統を生む

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“海苔ひとすじ” 172年

※掲載情報は取材日時点のものです(2021年4月)

嘉永2年(1849年)創業の山本海苔店は創業から日本橋で店を構え、代々山本德治郎を襲名し、現在で6代目となる。



“革新の連続が伝統を生む”



この言葉が現在でも脈々と続くDNAであり、海苔ひとすじにこだわり続けて江戸時代から今日まで繫栄してきた。
すでに江戸時代にはマーケットに合った商品開発を進めていた。

顧客ニーズをつかみ、日本初の味付け海苔開発

それは顧客ニーズを掴むために海苔の種類を8種類に分けて販売するという方法をとっているのには驚きである。また、味付け海苔の元祖であり、明治時代の生まれていた開発商品である。現在も若い人たちに海苔を再認識してもらうためにサンリオのキティちゃんとコラボしたり、異業種とコラボしたりと海苔の需要を喚起するために時代に合わせた商品展開を積極的に進めている。

​2つの戦略を展開

① 販売戦略


昭和40年代に日本初としてのドライブスルーでのドライブインを設置し車社会に対応。
先代もまた日本橋の店舗中心から百貨店展開で販路を広めて販売力を高めている。


② 広告戦略


1967年(昭和42年)に若手の女優であった山本陽子さんを起用してテレビ宣伝を多用して山本海苔を全国に広めブランディングに成功している。

次の世代への事業承継

これからのマーケットである海外戦略は、子息にゆだねられていて事業承継を見据えている。
この対談後の2021年7月にご子息に代表取締役社長を譲り、後継者問題が日本の社会に大きな影響を及ぼしかねない状況の中、堅実に事業承継をしている。

山本海苔店の“革新の連続が伝統を生む” というDNAは “海苔ひとすじ” というコアから外れることなく脈々と受け継がれている。まさに永続企業の模範であるといえる。

藤間秋男と6代目山本德治郎社長との対談は永続企業を目指す企業にとって興味深い内容 になっている。

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2021年7月に代表取締役社長をご子息に承継しました。

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